車を保有する形が変わってきている
若者の車離れという言葉が広く知られていますが、今ではマイカーを持つ時代ではなくなりつつあるようです。
今ではカーシェアリングやレンタカーなど、1台の車を複数の人で共有する時代になっています。
今後シェアリングがさらに普及させるためには、スマートキーの浸透が大きなポイントになってくると言われています。
施錠装置について、カーシェアサービスの世界ではスマート化が進んでいるのは事実です。
しかし鍵については従来通り、共有する形をとっています。
この部分のスマート化が進むかどうかが重要な問題になりつつあります。
保安基準が改正される
道路運送車両法に基づく保安基準があるのですが、施錠設置はかじ取りや動力伝達、変速、制動装置を施錠する装置のいずれかと組み合わせて設計されたものと定義されています。
そして自動車の場合、施錠設置を搭載する義務があります。
従来の基準では、車両と施錠装置が1対1の関係でなければならないとされています。
これまでは当たり前だったですし、それで問題はなかったでしょう。
しかしこれからの時代、バーチャルキーのようなものの出てくる可能性は極めて高いです。
そうなってくると、1台の車両に複数の施錠装置が対応するといった、保安基準が想定していなかった事態も考えられます。
セキュリティの立証も進んでいるので、今度基準の改正される可能性が極めて高いです。
各企業のスマートキーへの取り組み
各メーカーもスマートキーへの対応が進められています。
例えばトヨタ自動車の場合、スマホで鍵の開閉やエンジン始動の行えるデバイスを2016年に発表しています。
またIoT向けの認証システム開発を手掛けているジゴワッツを見てみると、バーチャルキーという自動車向けのスマートロックシステムの開発パートナーを2019年に募集しています。
ヨコオという社債アンテナメーカーでも、クラウドを介して車の鍵の改善をコントロールできるシステム開発を2019年に発表しています。
アンテナ技術を駆使することで、電波の届きにくいエリアでも確実に通信できるのが特徴です。
すでにニッポンレンタカーのセルフレンタカーでトライアルながら運用開始されています。
実用化まですでに達している
このように技術面で見た場合、バーチャルキーは実用できるようなレベルに達しています。
今回保安基準が改正されれば、バーチャルキーのフィ級が短期間で一気に進む可能性も十分あります。
現行スマートキーが最新鋭の技術といわれていますが、代替機能として近い将来登場してくる可能性は十分あります。
セキュリティ面について懸念があるのは確かです。
実際リレーアタックのようにスマートキーの脆弱さをついた犯罪も出てきています。
スマホで開け閉めができるようになるということは、今まで以上に厳重な管理が求められるでしょう。