バイクの未来はどうなる?
特に自動車業界で開発が進められているITSという技術をご存知でしょうか?
ITSとは高度道路交通システムのことで、人間や道路、自動車などの間で情報を共有し合うことで交通事故や渋滞、環境問題など様々な課題に対して改善を図ることができると期待されているものです。
最先端技術を駆使することで実用化を目指しているところであり、今後の交通社会を大きく変えるかもしれないとして期待されています。
現状では自動車を中心にして開発が進められているITSですが、バイク用ITSについても開発が進められる動きがあります。
バイク用ITSを共同で開発することにホンダ、ヤマハ、BMWが合意したそうです。
自動車と同様に、バイクも車両間で情報を共有することで安全性が高まるという期待感もあることから歓迎する見方もありますが、よく考えてみると自由なライディングができなくなる可能性があるのです。
どんな場所へ行ったとしてもITSによって居場所が特定されることになります。
時には誰にも行き先を告げずにふらりとツーリングに出かけたくなるものですが、ひょっとしたら数年、数十年後には不可能になることも考えられるのです。
このような懸念がされるのは、今回ITSの共同開発を行うことになった3社の関係者が語った話が大きく関係しています。
安全性向上を強調
3社の関係者によると、一様にバイク用ITSが実用化されることで安全性が向上するという目標が達成されることを強調しています。
ホンダはプレスリリースの中でC-ITSが2020年から展開される予定であるとしています。
実用化を加速させるために3社が協力することで開発を進めることになったとしています。
他のバイクメーカーに対しても実用化に向けて協力体制を整えるために、協会への加入を促しているそうです。
ひょっとしたら今後は3社だけでなく、他のバイクメーカーも開発に携わることで、全てのバイクに対してITSが装備されることになってライディングの自由が奪われてしまうことも懸念されます。
実際にこの懸念が表面化していることをヤマハの関係者は把握しているようで、モーターサイクルには組み込まれるべきではないとの要望があることを承知しているそうです。
それでも安全性を重視するとの目的で実用化を目指して動いているとのことです。
安全と自由のどちらが大事?
ITSは本来自動車向けのシステムとして開発されている経緯があり、バイク向けとは言えないとされています。
それでも主要バイクメーカーが開発に参入していることで、恐らくバイク用ITSもそう遠くない未来には実用化がされるのではないかと考えられます。
その時に安全性と自由なライディングのどちらを重視するべきなのかをライダー自身が選べるようになることが期待されます。