スマートヘルメットとは何かについて解説
バイクに乗る人にとって欠かせないアイテムが、ヘルメットです。
万が一事故を起こした際に、自分の頭部を守ってくれる重要なアイテムです。
ヘルメットもいろいろな種類のものが発売されていますが、その中でも近年注目されているものにスマートヘルメットがあります。
スマートヘルメットとは、バイクのヘルメットにHUDが搭載されているモデルのことです。
HUDとは「ヘッドアップディスプレイ」のことで、運転中にさまざまな情報がスクリーンに表示されるシステムです。
スマートヘルメットの場合、右目もしくは両目の前にさまざまな情報が表示されるのが一般的です。
もし運転中にスマートフォンなどのディスプレイの情報を確認したければ、目線を大きく変えなければなりません。
しかしスマートヘルメットであれば、目の前に情報が表示されるので視点をほとんど動かす必要がありません。
よって従来のヘルメットと比較して、より安全運転が可能です。
また、後方にカメラを設置すれば後方の状況を映像にて確認できます。
さらにヘルメットにスピーカーが内蔵されているモデルもあり、この場合、音声によるナビも利用できるわけです。
スマートヘルメットの市場拡大の可能性と課題点について
スマートヘルメットは、世界的にみるとマーケットが急拡大していることは間違いありません。
2023年時点で6億7,220万ドル規模なのですが、2028年には15億6,030万ドル規模にまで拡大すると見られており、この5年間で2.5倍近くに拡張するという見込みです。
今後も競合他社の新規参入も期待できるので、業界内の競争も激化するのではないかとみられています。
世界中のライダーは先進技術や安全性を重視する傾向があるので、そのニーズにもマッチしますから、今後需要はさらに拡大すると見込まれています。
ただし一方で課題も指摘されており、まずは価格面ですが、最先端技術を生かしたヘルメットなのでどうしても従来のモデルと比較すると割高になってしまいます。
一定の機能を有しているスマートヘルメットの価格ですが、日本では10万円を超えてきてしまいます。
ライダーがヘルメットを購入するにあたって、理想的な価格帯は3〜4万円が相場といわれています。
理想と現実との間に倍以上の差があるので、スマートヘルメットは欲しいけれども値段を見ると躊躇してしまう人も少なくないでしょう。
また、技術的な問題に関する懸念も言われています。
運転中、スマートヘルメットに何らかの不具合が生じて情報が見られなくなる、正しい情報を表示できなくなる恐れもあります。
このようなリスクをどう克服していくかも、スマートヘルメットの抱えている課題と言えるでしょう。